風俗嬢は「楽」じゃない。

突然ですが、紳士・淑女のみなさまは“風俗嬢”というお仕事にどのようなイメージを持たれますか？
“自らの身体を使って多額のお金を稼ぎ出す職”である風俗嬢に対しては、多くの方が純粋に大変そうだというイメージをお持ちになることでしょう。
ただ、中にはもしかすると「体を差し出せばいいなんて女性は楽だ」といった印象を抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、本当に風俗嬢は「楽なお仕事」なのでしょうか？結論をはっきり申し上げますが、風俗嬢は決して「楽」ではありません。風俗嬢には風俗嬢だからこその“悩み”があるのです。

本記事では、風俗嬢最も抱える悩みと、風俗嬢から悩みを打ち明けられたときのベストプラクティスをご紹介いたします。

誰にも言えない、それが辛い。

紳士・淑女の皆さま、再び質問いたしますが、もしご自身が風俗嬢だったら「1番の悩みごと」は何になると思いますか？

• 好みじゃない男性であっても、お金のために身体を使わなければいけないことでしょうか？
• 嫌なお客様にクレームやお説教をされることでしょうか？
• お店の人や、他のお嬢様などとの人間関係でしょうか？
• 感染症や性病のリスクでしょうか？
• “将来が見えない”というご自身の将来に対する漠然とした不安（通称“40の壁”）でしょうか？

たしかにどれも風俗嬢にはありがちで、なかなか“しんどい”案件でしょう。しかし、これら何よりもつらいことはただひとつ「周りにカミングアウトできない（しづらい）」ということです。
ご家族や彼氏にはもちろん、友達であっても軽蔑されることや、それまでの人間関係が崩れてしまうことを恐れるあまりに、嘘をひとつ、またひとつと塗り重ねていく状況が苦しいと多くの風俗嬢は口にします。中には「風俗嬢だということがばれたくない」がゆえに、あえて交友関係を狭めたり、友人との距離をとったりするお嬢様もいるようです。
また、誰にも相談できないからこそ、上記でリストアップした悩みに衝突しても“一人で考えて解決する”という手段しか講じることができずに、体力的・精神的に摩耗していくという悪循環も生まれています。

風俗という仕事柄、心身ともに疲れる事が多く、仕事の愚痴や悩みを打ち明ける人がいません。
唯一、信頼し話せる人は職場の店長さんだけで、時々、自分のことや、仕事のことなど相談するのですが、いつも何か相談したくても、上手く言葉にできず、自分の気持ちや、感情、悩みなどを上手に吐き出せなくて、悶々としてしまいます。
それに、どこまで相手を頼っていいのか、どこまで相手に甘えていいのか分からず、つい、何かを打ち明けたり、相談する事をためらってしまいます。
あまり頼ったり、甘えると、相手に依存してしまいそうで怖いし、違う意味での「甘え」になってしまいそうで、ただ構ってほしいだけなんじゃないかとも思います。

それから、私はすぐイライラしてしまいそれをすぐ態度や顔に出してしまいます。
そして洗面所で「わああああ！」って叫んだり、ドアや壁を蹴ったりしてしまい、私が酷くイライラしてると店長さんが気にかけてくれて、声をかけてくれますが「大丈夫、」と素っ気なく答えてしまいます。
だけど、それすら構ってちゃんみたいになってる気がして怖いです。

仕事中、いつも落ち着かず、不安で緊張していて、時々パニックになります。何ともなく大丈夫な時は、そういったこともなく、楽しく終われるのですが、8割くらい、落ち着かない事が多いです。
何がそんなに不安で怖いのか自分でもよく分かりません。私は、真面目で考えすぎちゃうので、それが原因なのかもしれません。
最近は、ストレスがたまると過食してしまい、翌日や2日は太るのが怖いので、ヨーグルトだけとかで過ごし、それを週に2,3回繰り返したり、リスカを繰り返してしまいました。
先週木曜に、やっと溜まりに溜まってたモヤモヤを店長さんに話したら、少しスッキリしてリスカはなくなりましたが、今日また、過食してしまい、後悔してます・

出掛けようと思ってたのに、億劫になって休日はいつも堕落した生活を送ってしまいます。
なんだか家にいても一人だし、心細いし何したらいいか分からないです。
仕事では、お客の前で明るく振舞い、ばか笑いすることもあるけど、閉店したら、なんだか悶々とした気持ちになり訳もなくイライラしてしまいます・
そんな自分が、自分でもよくわからず嫌になります。心を上手に休ませてあげれず、休日ですら落ち着かないこともあります。

私はどうしたらいいのでしょうか。まとまりのない文章ですみませんが、どなたか助けて下さい。お願いします。

参照元：風俗嬢ですが、いろいろ苦しいです

彼女のような悩みを抱えて働くお嬢様は決して少なくないことでしょう。
近年やっとこういった風俗嬢の悩みが明るみになり、在籍しているお嬢様がいつでもお仕事の悩みを相談できるカウンセラーを配備するような風俗店も都心部などでは増えてまいりました。彼女たちが共通して必要としているのは「モノ」でも「環境」でも「将来性」でもなく「共感」と「傾聴」といえるでしょう。

「カミングアウト」そのときどうする？

紳士のみなさまがお客様としてお嬢様から悩みを打ち明けられる、そんなケースはまれかもしれませんがその場合であればまだ理解はしやすいでしょう。と申しますのも、紳士のみなさまがご存じなのは「風俗嬢である彼女たち」だからです。

しかし、紳士・淑女の皆さまが意外と見落としがちなのは「風俗嬢だと知らなかった女性から、カミングアウトを受けたとき」でしょう。こちらの東京都の風俗嬢人口を予測している記事でもご紹介しておりますが、風俗嬢の多くは“普通の女性”です。むしろ“あたかも風俗嬢らしい風俗嬢”というお嬢様は珍しく、現在においては学生からOL、ギャル、シングルマザーはもちろん、モデルやタレントといった女性であっても風俗嬢として働いているケースは珍しくなくなってきています。
このように申し上げても「え！うそでしょ！この子風俗嬢だったの？」と驚く気持ちはもちろんあるでしょうし、中には嫌悪感をとっさに抱いてしまう場合もあるでしょう。しかし、「え！」と口走るその前に、一呼吸置いて「彼女は相当の覚悟をもってしてカミングアウトをしてくれているのだ」という事実は受け止めてあげましょう。いい悪いは別として「共感」と「傾聴」こそが彼女たちに最も必要とされているのです。

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